タイムレコーダーは企業の勤怠管理に欠かせない重要な機器です。従業員の出退勤を正確に記録し、労働時間を客観的に把握することで、適切な労務管理を実現できます。しかし、タイムカード式・ICカード式・生体認証式など様々な種類があり、どれを選べばよいか迷ってしまう方も多いでしょう。
この記事では、2025年最新のタイムレコーダーおすすめ15選を価格帯別にご紹介します。選び方のポイントから人気メーカーの特徴まで、勤怠管理の効率化を図りたい企業に役立つ情報を徹底解説します。
- タイムレコーダーとは?導入メリットを解説
- タイムレコーダー導入で解決できる課題
- 企業規模別おすすめの選び方
- タイムレコーダーの選び方|5つの重要ポイント
- 【価格帯別】タイムレコーダーおすすめランキング15選
- 人気メーカー比較|アマノ・マックス・VOICE・NIPPO
- タイムレコーダー導入時の注意点とよくある質問
- おわりに
タイムレコーダーとは?導入メリットを解説
タイムレコーダーとは、従業員の出退勤時刻や休憩時間を記録する勤怠管理機器です。紙のタイムカードに印字するタイプから、ICカードや生体認証を使用する高機能モデルまで幅広く展開されています。
タイムレコーダー導入の主なメリットは以下の通りです:
・客観的な勤務記録の作成
・手書き出勤簿による記入漏れやミスの防止
・労働時間の正確な把握
・給与計算業務の効率化
・労働基準法に適合した勤怠管理の実現
労働安全衛生法第66条の8の3では「厚生労働省令で定める方法により、労働者の労働時間の状況を把握しなければならない」と定められており、タイムカードによる勤怠記録は国によって客観的な記録として認められています。
タイムレコーダー導入で解決できる課題
多くの企業が抱える勤怠管理の課題を、タイムレコーダーがどのように解決するかを解説します。
解決できる主な課題:
・記録の信頼性向上:手書きの出勤簿と異なり、その時間にその場所にいたことを物理的に証明できます
・不正打刻の防止:生体認証式やICカード式なら、他人による代理打刻を防止できます
・集計作業の効率化:自動集計機能により、月末の労働時間計算が大幅に短縮されます
・労働時間の見える化:従業員自身が実労働時間や残業時間を確認でき、働き方改革にも寄与します
企業規模別おすすめの選び方
企業規模に応じた最適なタイムレコーダーの選び方をご紹介します。
【従業員50人以下の小規模企業】
シンプルなタイムカード式がおすすめ。導入コストを1万円台に抑えられ、基本的な勤怠記録には十分対応できます。
【従業員51-100人の中規模企業】
自動集計機能付きのタイムレコーダーを選びましょう。月末の集計作業を大幅に効率化でき、人的コストを削減できます。
【従業員101人以上の大規模企業】
PC連携機能やICカード対応のモデルがおすすめ。複数拠点での勤怠管理や給与システムとの連携も可能です。
【従業員1000人以上の大企業】
クラウド勤怠管理システムの導入を検討しましょう。タイムレコーダーよりも高度な機能と拡張性を提供します。
タイムレコーダーの選び方|5つの重要ポイント
1. 打刻方式で選ぶ|タイムカード式・ICカード式・生体認証式
タイムカード式
最も一般的で導入コストが安い方式です。紙のタイムカードを差し込んで時刻を印字します。小規模企業や初回導入におすすめです。
・メリット:導入費用が安い、操作が簡単、電源不要のアナログ時計モデルもある
・デメリット:タイムカードの継続購入が必要、不正打刻の可能性がある
ICカード式
専用ICカードや交通系ICカードをタッチして打刻する方式です。タイムカードの発行が不要で、長期的なコスト削減につながります。
・メリット:タイムカード代が不要、データ管理が簡単、社員証と兼用可能
・デメリット:初期費用が高い、ICカード紛失時の再発行が必要
生体認証式
指紋や顔認証で本人確認を行う最もセキュリティの高い方式です。不正打刻を完全に防止できます。
・メリット:不正打刻の完全防止、カード不要、高いセキュリティ
・デメリット:認証エラーの可能性、導入費用が高い
2. 対応人数で選ぶ|企業規模に合わせた選択が重要
タイムレコーダーには対応人数の上限があります。将来の従業員増加も考慮して選択することが重要です。
・1-50人:基本的なタイムカード式で十分対応可能
・51-150人:自動集計機能付きモデルがおすすめ
・151-300人:PC連携対応の高機能モデルを選択
・301人以上:クラウド勤怠管理システムへの移行を検討
3. 集計機能で選ぶ|自動集計で業務効率化
自動集計機能があると、月末の労働時間計算が大幅に効率化されます。
・基本集計機能:日次の実労働時間、月間累計時間の自動計算
・高度集計機能:残業時間、深夜労働時間、休日出勤時間の個別集計
・時給計算機能:15分単位などでの端数処理、給与計算の効率化
シフト制や変則勤務がある企業では、複数の勤務パターンに対応できる集計機能を重視しましょう。
4. 設置方法で選ぶ|据え置き・壁掛け対応
設置場所に応じて適切な設置方法を選択します。
・据え置きタイプ:受付カウンターやデスク上に設置、移動が容易
・壁掛けタイプ:壁面に固定設置、省スペース、盗難防止効果
・両用タイプ:据え置き・壁掛け両方に対応、設置場所の自由度が高い
5. 価格帯で選ぶ|導入・ランニングコストを比較
初期費用だけでなく、継続的なランニングコストも考慮した選択が重要です。
【1万円台】基本的なタイムカード式、小規模企業向け
【2-3万円台】自動集計機能付き、中規模企業向け
【5-10万円以上】PC連携・ICカード対応、大規模企業向け
タイムカード式の場合、月間タイムカード代として1人あたり約50-100円の継続費用が発生することも考慮しましょう。
【価格帯別】タイムレコーダーおすすめランキング15選
【1万円台】コスパ重視のおすすめ5選
VOICE VT-1000
シンプルな6欄印字対応のタイムレコーダーです。あらかじめ日付・時刻が設定済みで、電源を入れるだけですぐに使用開始できます。メモ欄を活用すれば様々な勤務パターンに対応可能で、初めてタイムレコーダーを導入する企業におすすめです。
おすすめ度 | ★★★★☆ |
---|---|
価格 | 14,800円前後 |
特徴ポイント | 設定不要ですぐ使える、6欄印字対応、リーズナブル価格 |
TOKAIZ TR-001S
コンパクトで場所を選ばない小型設計が魅力のタイムレコーダーです。赤黒2色印字機能により遅刻・早退が一目で分かり、タイムカードの表裏自動判別機能で操作ミスを防げます。
おすすめ度 | ★★★★☆ |
---|---|
価格 | 10,500円前後 |
特徴ポイント | 小型コンパクト、2色印字、表裏自動判別 |
mita mk-700
必要最低限の機能を凝縮したコストパフォーマンス最優秀モデルです。6欄印字対応で外出記録も可能、時報機能で始業・終業時刻をお知らせできます。
おすすめ度 | ★★★☆☆ |
---|---|
価格 | 10,800円前後 |
特徴ポイント | 最安価格帯、時報機能、6欄印字 |
セイコー Z150
時計メーカーの信頼性を誇るセイコー製タイムレコーダーです。実働時間の自動集計機能を搭載し、2欄集計モードと6欄印字モードを選択可能。省エネ設計で待機時消費電力はわずか0.2Wです。
おすすめ度 | ★★★★☆ |
---|---|
価格 | 16,000円前後 |
特徴ポイント | 自動集計機能、省エネ設計、セイコー品質 |
VOICE VT-2000
VT-1000の上位モデルで、自動集計機能を搭載。勤務時間から休憩時間を自動で差し引いて実労働時間を印字します。2色印字で遅刻・早退も分かりやすく表示されます。
おすすめ度 | ★★★★☆ |
---|---|
価格 | 15,200円前後 |
特徴ポイント | 自動集計機能、2色印字、停電補償3年 |
【2万円台】機能充実のおすすめ5選
VOICE VT-3000
高機能自動集計タイムレコーダーの決定版です。従業員個別の勤務時間設定が可能で、早出・残業を自動算出。月間の勤務日数・実労働・時間外も自動集計できます。
おすすめ度 | ★★★★★ |
---|---|
価格 | 21,000円前後 |
特徴ポイント | 個別集計機能、月間自動集計、時給計算対応 |
NIPPO タイムボーイ8プラス
最大50人まで対応するNIPPOのスタンダードモデルです。4欄印字と2欄印字を選択可能で、深夜勤務にも対応する徹夜キー搭載。月間簡易集計機能付きです。
おすすめ度 | ★★★★☆ |
---|---|
価格 | 10,400円前後 |
特徴ポイント | 最大50人対応、徹夜キー、月間集計 |
アマノ MX-100
勤怠管理の老舗アマノ製エントリーモデル。3つの運用モード(打刻のみ・社員・パート)を搭載し、月毎集計機能で効率的な勤怠管理を実現します。
おすすめ度 | ★★★☆☆ |
---|---|
価格 | 9,800円前後 |
特徴ポイント | 3つの運用モード、月毎集計、アマノ品質 |
マックス ER-60SU
シンプルな時刻打刻専用モデルです。赤黒2色印字で遅刻・早退を明確化し、パスワード機能で設定の改ざんを防止。徹夜ボタンで日またぎ勤務にも対応します。
おすすめ度 | ★★★☆☆ |
---|---|
価格 | 16,800円前後 |
特徴ポイント | 2色印字、パスワード機能、徹夜対応 |
アマノ MX-1000
高機能集計機能を備えたアマノの人気モデル。Wi-Fi接続でクラウドサービス連携が可能で、外出先からも打刻情報を確認できます。設定カード方式で複雑な設定も簡単です。
おすすめ度 | ★★★★☆ |
---|---|
価格 | 21,800円前後 |
特徴ポイント | Wi-Fi連携、クラウド対応、設定カード方式 |
【3万円以上】高機能・大容量対応のおすすめ5選
マックス ER-110SU
中規模企業向けの本格的タイムレコーダーです。最大150人の打刻管理に対応し、日毎・月間の集計機能を搭載。バックライト付きLCDで暗い場所でも見やすく設計されています。
おすすめ度 | ★★★★☆ |
---|---|
価格 | 33,500円前後 |
特徴ポイント | 最大150人対応、バックライト付き、月間集計 |
アマノ BX2000J
シンプル機能にこだわったアマノの定番モデル。見やすい大型アナログ時計を搭載し、4欄印字で外出・休憩記録も可能です。据え置き・壁掛け両用設計で設置場所を選びません。
おすすめ度 | ★★★☆☆ |
---|---|
価格 | 29,200円前後 |
特徴ポイント | 大型アナログ時計、4欄印字、両用設置 |
マックス ER-110SUW
ER-110SUに電波時計機能を追加した上位モデル。常に正確な時刻で打刻でき、時刻違いによるトラブルを防止します。退勤切替機能で操作ミスも軽減できます。
おすすめ度 | ★★★★★ |
---|---|
価格 | 20,800円前後 |
特徴ポイント | 電波時計、退勤切替機能、高精度打刻 |
アマノ TimeP@CK III 100
PC連携機能付きタイムレコーダーの代表格。USBケーブルやSDカードでPCにデータ取り込み可能で、専用ソフトで集計・給与計算ソフト連携ができます。
おすすめ度 | ★★★★☆ |
---|---|
価格 | 69,000円前後 |
特徴ポイント | PC連携、専用ソフト付属、給与ソフト連携 |
アマノ TimeP@CK-iC IV CL
ICカード対応の最上位モデル。タッチパネル搭載でスマートな操作が可能で、毎月のタイムカード発行が不要。勤怠管理クラウドサービス「CLOUZA」との連携も可能です。
おすすめ度 | ★★★★☆ |
---|---|
価格 | 95,000円前後 |
特徴ポイント | ICカード対応、タッチパネル、クラウド連携 |
人気メーカー比較|アマノ・マックス・VOICE・NIPPO
アマノ(AMANO)
勤怠管理機器の老舗メーカーで、業界最大手のシェアを誇ります。基本的なタイムカード式からICカード対応の高機能モデルまで幅広く展開。信頼性と耐久性に定評があり、アフターサポートも充実しています。
マックス(MAX)
オフィス機器メーカーとして知られるマックスは、電波時計搭載モデルで差別化を図っています。正確な時刻管理を重視する企業におすすめ。バックライト付きモデルも多く、視認性に優れています。
VOICE
コストパフォーマンスに優れた製品で人気のメーカーです。自動集計機能付きモデルを比較的安価で提供し、中小企業での導入実績が豊富。シンプルで使いやすい設計が特徴です。
NIPPO(ニッポー)
タイムレコーダー専業メーカーとして長い歴史を持ちます。PC連携機能や集計機能に優れ、特にカルコロシリーズは給与計算との連携に強み。現在は武藤工業と合併していますが、NITTOブランドは継続されています。
タイムレコーダー導入時の注意点とよくある質問
Q: タイムカードの保存期間はどのくらい必要ですか?
A: 労働基準法により、5年間の保存が義務付けられています(当分の間は経過措置として3年間)。適切な保管場所を確保しておきましょう。
Q: 停電時でもタイムレコーダーは動作しますか?
A: ほとんどのモデルで内蔵バッテリーにより時計機能は継続します。ただし、印字機能は電源復旧後まで使用できません。
Q: 一人で複数回打刻する場合の設定方法は?
A: 6欄対応モデルを選び、出勤・休憩入・休憩戻・外出・戻・退勤などをメモ欄に記載して運用します。自動集計機能付きなら設定で休憩時間を自動差し引きできます。
Q: 既存の給与計算ソフトと連携できますか?
A: PC連携対応モデルなら、CSV形式でのデータ出力が可能です。多くの給与計算ソフトでインポートできるため、効率的な連携が実現できます。
おわりに
タイムレコーダーの選び方から最新のおすすめ商品まで詳しく解説しました。企業規模や予算、必要な機能に応じて最適なモデルを選択することが重要です。
1万円台のシンプルなタイムカード式から、10万円超のICカード対応高機能モデルまで、様々な選択肢があります。まずは現在の勤怠管理の課題を整理し、解決したい問題に応じた機能を備えたタイムレコーダーを選択しましょう。
適切なタイムレコーダーの導入により、勤怠管理業務の効率化と労働時間の適正な把握を実現し、より良い職場環境の構築につながることでしょう。
この記事を読んだ人におすすめ
※本記事の商品価格は調査時点のものであり、市場状況により変動する可能性がございます。ご検討の際は、各販売店・メーカーの公式サイトで最新価格をご確認ください。